こんにちは。横山幸一です。
実は、金融機関からお金を借りるときには、一番大事なことがあります。
中小企業が銀行に求めることは、
「面倒見がよく、いざというとき支援してくれること」
です。
そこで、あなたが選ぶべき銀行は「地域密着型金融機関」です。
すなわち、第二地方銀行や信用金庫、信用組合がおすすめです。
「効率性」や「収益性」を重要視している都市銀行や大手地方銀行にとっては、規模の小さい中小企業との取引には、あまりメリットを感じません。
そのため、都市銀行や大手地方銀行からは、ぞんざいに扱われることが少なくありません。
都合のよいときにはチヤホヤしてくれますが、都合が悪くなるとすぐ切り捨てられます。
そんな危険が潜んでいますので、融資取引をする場合は、身の丈にあった銀行とお付き合いするべきです。
付き合うべき銀行を選んだら、次に考えるのは、
「誰と仲良くなっておくべきなのか?」
です。
銀行の支店で、会社の融資に関わっているのは
「担当者」「渉外担当役席」「貸付担当役席」「支店長」の
4名です。
「担当者」は、会社を訪問して、会社と銀行との窓口になってくれる人。
融資してもらうときには、この担当者が「稟議書」と言われる申請書類を作成します。
但し、担当者の能力によって融資の可否が大きく左右されがちです。
優秀な融資担当者にあたると融資が出やすくなり、そうでなければ、なかなか融資をしてもらえないようになります。
「担当者が代わったら融資が厳しくなった」という声をよく聞きますが、
本当の原因は担当者の能力不足だったりします。
「渉外担当役席」は、「担当者」の直属の上司です。
「担当者」のフォローを行うのが主な役割ですが、
融資に関しては、そう大きな役割を担っていません。
「貸付担当役席」は、融資担当者が作成した稟議書を
総合的に判断します。
支店の融資についての責任者です。
「支店長」は支店の最高責任者として最終決済を行ないます。
この4名の中で、あなたが仲良くなっておくべきは、「貸付担当役席」です。
この「貸付担当役席」が融資案件のキーマンだからです。
担当者が優秀であれば、説得力の高い「稟議書」を書けるため、問題はないのですが、
そうでない場合、借りにくくなります。
また、優秀な担当者も、2年から3年も経てば転勤してしまいます。
確率的に言うと、優秀な担当者の次の担当者は、あまり優秀でないケースが多いのです。
「貸付担当役席」と仲良くなっていれば、融資に関しての相談がしやすくなるため、担当者の能力に関係なく融資が出やすくなります。
「貸付担当役席」と仲良くなるためには、まず、あいさつにいくこと。
そのためにするべきことは、担当者に対して、
「貸付担当役席の方に挨拶に行きたいので、アポイントをとってもらえますか」
と依頼することです。
アポイントがとれれば、あいさつに行き、そこから、1か月に1度のペースで、訪問すれば、融資をしてもらいやすい関係を作ることができます。