こんにちは。横山幸一です。
以前、ある社長が取引をしている信用金庫の担当者に、こんなお願いをされたそうです。
「ノルマがあるのです。カードローンを作ってもらえませんか。手数料不要ですし、使ってもらわなくても結構です。作ってもらうだけでいいので、どうか協力してください」
社長は、「まあ、手数料不要なら、別に損することもないし、協力してあげますよ」
ということで、カードローンを申し込みされました。
さあ、この次にとる行動で、社長の実力が分かれます。
あなたなら、届いたカードを使いますか?どうしますか?
そのカードローン用のカードが、届いてカードを手にした瞬間、その社長はハサミでカードを真っ二つにしました。
なぜでしょう?
どうして、ハサミで切ったのでしょう?使わないなら引き出しにでも入れておけばいいのに。と思いますよね。
でも、そこには、そうしないといけない理由があったのです。
これは、創業融資がNGになる人に関係しているのですよ。
金利の高い資金を借りている人はいませんか?
創業融資を申し込む時には、金融機関は申込者に対して、
「信用調査に関する同意書」もしくは「個人情報の取扱いに関する同意書」
というのを求めます。
「あなたの個人情報を、個人信用情報登録機関に問い合わせしますので同意してください」
という書類です。
金融機関は、融資審査をするとき、初めての取引の場合は、必ず「個人信用情報照会」を個人信用情報登録機関に対して行います。
この信用情報は、金融機関やクレジット会社が顧客の「信用」を判断するための参考資料として利用されるのです。
個人信用情報を見ると、申込者が、どこから、どれだけのお金を借りているのか、クレジットをどれだけ利用しているのかがわかってしまいます。
消費者金融やクレジットローン、カードローンを借りている金額が大きければ、それだけで、金融機関は融資を断ることのできる理由になるのです。
消費者金融やクレジットローン、カードローンの金利は高いため、そのような高い金利でお金を多く借りている場合は、将来的に返済するのが難しいと判断されるからです。
高い金利で資金を借りている人は、融資を断られる確率が高くなります。
返済遅延や延滞が多くはありませんか?
「個人信用情報照会」を行った場合「今、どれくらい借りているのか」というのがわかると同時に、「過去にきちんと返済していたのか」ということもわかるのですよ。
過去に返済遅延があった場合「クレジットブラック」といって、その情報が一定期間登録されます。
「借りていたお金をきちんと返済していない」という悪い実績があった場合、「この人は、また、返済遅延をするのではないか」と思われてしまいます。
クレジットブラックの場合も、融資を断られることがよくあります。
最近は、スマホ購入の際、分割払いにされることが多いですね。
これも「割賦販売」になりますので、個人信用情報に登録されますよ。
スマホの分割支払いの延滞もクレジットブラックになりますので気をつけてください。
金融機関が創業融資を行う場合は、「6ヶ月分の通帳コピー」や、「3ヶ月程度の水道光熱費の返済がわかる資料」の提出を求めます。
それらの中身を見て、家賃の返済や水道光熱費の延滞が多かった場合は、「お金にいいかげんな人」と見られてしまいます。
金融機関としては、「お金にいいかげんな人」には、当然融資しませんので、支払期日はきちんと守 っておくことが大事です。